読んだ本×2冊

  • S-Fマガジン 4月号(280p)
    • 〜P280。読了。
    • チャールズ・ストロスの「ミサイル・ギャップ」が素晴らしい。1962年の地球が球面から剥がされてなんかスゴく広い円盤表面に移植された、という設定の大胆さもさることながら、その設定を余すことなく活かせており、かつその活かし方が気が利いているのがこの中編のいいところ。地球が平面上にあるので北極回りルートの弾道が使えなくなり地勢が大きく変わるであるとか、重力が均一なので人工衛星が打ち上げられないとか、うまく前提と帰結が調和していてしびれる。『アッチェレランド』も早く読みたいですね。
    • 対して、チャイナ・ミエヴィル「ジェイクをさがして」はいまいち。1998年のデビュー作は、《「ベストSF2009」上位作家競作》で取り上げるにはちょっと古すぎじゃなかろうか。
    • 長谷敏司は面白いんだけど、「あなたのための物語」とは違う作風が見たかった。
    • 津原泰水はSFなんだけど、ゴシックな…というか、作者の得意な雰囲気に持っていけていてよかった。
    • 「零號琴」は設定は凝ってるけど、話は(今のところ)わりとわかりやすいのでけっこう話は追えてる。
    • 巻末の漫画はもっとうまい人に描いてもらえばよかったですね。このレベルの漫画化になんのメリットがあるのかわからん。つーか早川書房は歴史的に見ても漫画は強くないよね。「マルドゥック・スクランブル」を講談社に取られたり。もうちょい頑張って欲しいにゃあ。
    • 次に読むのは、冲方丁マルドゥック・スクランブル』1巻(316p)。
  • 冲方丁マルドゥック・スクランブル』1巻(316p)
    • 〜P68