読んだ本×3冊
- 東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』(372p)
- 〜P372。読了。
- 作品自体・作品外を問わず、読む前から過剰に情報が入ってきていたのでそれを気にせずに読めるか不安だったけど、そんなことも忘れさせてくれるくらいに没入できました。前半までは。後半、というより残り70pくらいの展開はこれでいいのか?という感じ。最後の方の展開はぶっちゃけよく分かってない。分かろうという気もあまり起きなかった。
- 読んでると東浩紀のひととなりや主張、趣味趣向が否応なしに思い出されて、作品そのものを純粋に楽しむことが非常に難しい。動ポモくらいしか読んでない自分ですらそう。もちろん今の世の中作品そのものを純粋に楽しめる小説なんて皆無といって言い過ぎではない訳だけれど、それでもこの作品は特にそういう傾向がある。その辺のことは意識して書かれてるっぽい。つーかそういう人だし。
- シンプルな文体はこの作品を特徴付ける要素ではあるけど、そのシンプルさが読者の読みに何らかの効果をもたらしているとはいいがたい。よってこの文体はうまくない。作中で頻繁に言及がある村上春樹っぽさを出すための手段なのかもしれないけど、春樹っぽさが出ているとはいえないしそもそも春樹っぽくなった所でどうなの?ということなので結局上手くないのではないかと。
- キャラの名前はいい加減にしろw 脳内に再生されるキャラの造型・演技がいたライズされて仕方なかった。
- 6,7点。次に読むのは寝かせまくってる舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』(452p)。
- 川原礫『アクセル・ワールド』4巻(363p)
- 〜P363。読了。
- あとがきで言及されてる「紙の本は残りページが分かっちゃうよね問題」。3巻の引き・予告なしの上下巻構成はそれに対する対処法だということだけれど、結局4巻の終わりでは残りページが分かっちゃうよね問題は解消されておらず、やはり根本的な解決法であるとはいえなさそうである。ていうかそんなに新しい手段じゃないし。
- 仲良き事は美しき哉でまとまっていることが出来るようにも思えるが、悪は裁いてもいいのか?悪は裏切ってもいいのか?というけっこう重い問題はスルーされている。
- 7点。流石に後付け設定が目に付いてきた。事前に伏線が張られていたらよかったのになあ。
- SFが読みたい! 2010年度版(191p)
- 〜P24