読んだ本×2冊
- 筒井康隆『時をかける少女』(260p)
- 〜P260。読了。
- 「悪夢の真相」→2,3点。子供向けとは言え、子供でも楽しめるのか微妙なくらいに安直なストーリー。謎解き、それも取って付けたような謎解きしか存在しない。なんで部屋に般若の面があんだよ!
- 「果てしなき多元世界」→4点。子供にSFを教えるというのがこの叢書の目的としてあると思うんだけど、この作品は子供にSFの装置を教えることは出来ててもSFを読む楽しみは教えることは出来てない。
- 全体で4点。当時のローティーンがどう喋ってどういう思考をしていたたかが分からないからこれらの3編のジュブナイル小説としての正統な評価はくだせないけど、少なくともこれから先、ここに入ってる小説はどんどん時代遅れになっていくと思う。後ろの2編はまあそれでもいいけど、「時をかける少女」は(それにインスパイアされた人や作品を見てると)時代遅れにするには惜しい。本丸を守るために「悪夢の真相」「果てしなき多元世界」を切り離して単体で出版するという選択肢もあるんではないか。
- 「キチガイ」「精神病院」あたりの表現が現行の版でどうなってるかも、作者が筒井であるだけにチェックしておきたいところ。
- デイヴィッド・ロッジ『小説の技巧』(333p)
- 〜P203