読んだ本×1冊

  • 大江健三郎『新しい人よ眼ざめよ』(324p)
    • 〜P324。読了。
    • 主人公の生活のなかでもたらされた精神の棘を、それと相似形を持ったイーヨーのエピソードで回復していくというのが基本的な構造。その回復の物語が主旋律となって7章に渡って変奏されていく。こういう読みになるのはイーヨーのクラシックへの興味というモチーフの影響もあると思うが、素晴らしい交響曲を聴いたかのような満ち足りた読後感が印象的だった。8点。