観た映画×1本

  • お早よう/小津安二郎/1959年
    • 珍しく子供にスポットがあたっている作品。子供たちの中で「額をつつかれるとオナラを出す」というのがはやってるんだけど、そのシーンの度に「プゥ」っていう効果音が入るのが実にバカバカしくてよい。で、上手くオナラをだせなくて、出そうとする度に実を出しちゃうやつがいるんだよねー。母親に「パンツ洗うために洗濯機買ったんじゃないよ!」って怒られて。その度に笑ってしまう。世界の小津がウンコネタなどという超ベタな手を使って笑わせてくるのが意外だった。
    • 子供の演技はおそらく下手なんだけど*1、演出がすごくファニーで、子供らしさが活かされてて良かった。
    • 「無駄口を叩くな!(大意)」と笠智衆に怒られた男の子が「大人だって無駄なこと喋ってるじゃないか おはようとか いい天気ですねとか(うろ覚え)」と言って一言も喋らなくなり…というのが大きな筋書で、それ自体は子供らしいささやかな抵抗に思えるんだけど、その子供の言葉が最後の方の佐田啓二と娘役のどうでもいい会話につながってきて、そのどうでもいい会話がものすごく爽やかなものとして見せることに成功している。わかりやすくて微笑ましくて、この映画かなり好きです。8点。
    • 佐田啓二のかっこよさは異常。

*1:もしかしたら、当時の小中学生はあのように振る舞っていたのかもしれないけど。