読んだ本×1冊

  • 村上春樹1Q84』BOOK3(602p)
    • 〜P602。読了。
    • 端的に言って牛河の章はいらない。牛河が迫っていく天吾と青豆の関係はBOOK1,2を読んだ読者に取っては全くの既出情報であり、牛河の章は1,2のおさらいとして以外の機能を持っていない。確かに1,2の内容は自分も忘れてたからおさらい要素はありがたいっちゃありがたいんだけど、それにしてもちょっと量が過剰過ぎる気がする。読者のマジョリティを考えると最適な構成なのかも知れないけど、もう少し不親切な設計でも売れ行きは変わらないと思いますよー。センテンスはめちゃくちゃ簡単なんだから構成くらい難解にしてもバチはあたらない。過剰に読みやす過ぎて玄人(?)受けは甚だしく悪そう。
    • 要するに無駄に長く、無駄に厚く、無駄に高い。
    • P339などに見られる作者の介入。私見では効果的だとは思えない。また、語り手の視点が飛んでっちゃうという点でもかなりダメ気味な手法。フォーカスする人物ごとに章分けして書いてるんだからそれやっちゃ台無しでしょ…。こういうのは村上春樹としては異例。全体的にどうしちゃったんすか?感が強い。
    • 宮崎駿が老いによって作風が変化した(例:ポニョ)のと同じようなことが村上春樹にも起こったのだろうか? そうだとして、宮崎駿はこのあとの熟成を楽しみに出来る変化だけど、村上春樹の場合はほとんど楽しみに出来ない変化だと思う。
    • 5点。ラストもふ〜んって感じだったし、なにより途中から読みたくなくなっちゃったからなあ…。どうしてこうなった。BOOK4は有っても無くてもいいです…。残念だ…。
    • 次に読むのは伊藤計劃メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』(537p)。