読んだ本×1冊

  • 円城塔Self-Reference ENGINE』(308p)
    • 〜P308。読了。
    • 黄色い本。
    • われわれの世界の論理から著しく離れた論理の世界を描いていて唖然。「人間の体が無限個の分子から出来ているなら人間の体は無限の大きさを持つので人間の体は有限個の分子から出来ている。(大意)」みたいな文章がポンポン続く文体も描くものとマッチしてる。個人的にはかなり好きです。読むのに時間がかかる文体だったけど読むのは苦じゃなかったです。
    • でもなあ…なんつーか…小説ってなんだろうって考えてしまいますね。この人の小説が芥川賞にノミネートされて落ちるのも頷ける。この人の存在は小説というものの領域を確かに広げているけど、かといってこの人に芥川賞をあげるのは小説の敗北宣言に等しいとも言える。ノミネート対象作は読んでないので裏付けナッシングですが。いろんな人の意見が聞きたい。
    • 書かれた小説というより、生成された小説という表現の方がしっくり来る。8点。
    • 次に読むのは長谷敏司『あなたのための物語』(301p)。