サマーウォーズ試写会

  • サマーウォーズ細田守/2009年
    • 光彦と自分の2人が試写会の券を当てたので、ズイケン・だわの二人を加えて特攻。後に実は同じ会場にいたD.C.と合流。
    • 開場30分前に東京厚生年金会館に着いたらすでに300〜400人くらいの列が! 入れないかもとか思ったけど会場自体がでかくて大丈夫だった。ただ、開始ギリくらいに入った人の中には席がなかった人がいたようで、開始時間になっても席に収まりきらなかった人間をどうにかするために上映は15分くらい遅れた。まさに人がゴミのようだ。
    • 映画自体は、まあ、見ればなんだかんだ楽しめると思いますよ? でも、この映画に単なるエンターテイメント以外の何かを期待したらガッカリすること請け合いです。
    • 点を付ければ6点くらいかな。上映直後は7点くらいだったけど、だんだん下がってきた。そのうち5点になるかも。ちなみに一緒に見た人たちが上映直後に付けた点は、光彦→7点、ズイケン→6,7点、だわ→3点、D.C.→9点。だわの私怨とD.C.のクソオタっぷりが光ります。
    • いま思い出せるこの映画のよいところ
      • 夏。入道雲がキレイ。旧家の家構えであるとか、美術はかなりよかった。
      • おばあちゃんが死んだあとの横長のパンのシーンはキレイだったなー。
      • 格ゲー強いっ子がエロい。
      • コメディ的な演出。会場の笑いの沸点は気持ち悪いくらいに低かったけど確かにユーモラスなシーンはたくさんあった。
      • 詫助とおばあちゃんの回想シーンはグッと来たなー。
    • いま思い出せるこの映画の悪いところ
      • なぜヒロインは最終的に主人公に惚れたのか。危機を救ったのが主人公だったからという理屈付けはできるけど、叔父さんへの気持ちの葛藤は描かれないし、そのあたりの描かれ方が軽すぎると思う。ヒロイン無人格すぎ。有り体に言えばビッチ。
      • ヒロイン以外もみんな無人格で、内面を描かれるキャラはほとんどいない。たくさんのキャラが出るアニメだということは知っていたので、「たくさんのコマがそれぞれの持ち味を活かして危機に立ち向かう」ようなストーリーを鮮やかなプロットで紡いでいくような映画を無意識のうちに期待してと思うんだけど、そういうことはほとんどなかった。特に女性キャラの不必要度がかなり高くて、何かをした女性キャラはヒロインとおばあちゃんくらいだったと思う。ぶっちゃけキャラの数は半分でいい。無駄に多い。
      • 内面を描かれないのでキャラが薄っぺらで、泣いても何しても予想以上に感情移入できなかった。時かけでは毎回ボロボロ泣いてたのになぁ…。時かけと同じ表情の付け方をするので余計にさめるというのもあった。
      • 親族なのにみんな特に似てるように描かれていないのも気にはなった。
      • おばあちゃんがなぜスゴいのかよくわからない。つながりって何? コネ?
      • 展開があまりにもぼくらのウォーゲーム。タイムリミット発生→頑張る→世界中の人が応援→タイムリミットギリギリで勝利って! しかもプロット面での積み上げが無いので、ウォーゲームの二番煎じ以上のことが出来てると全く思えない。
      • 序盤がくそツマンナイ。なんでこんなに説明ばっかりするんだろうと思ったら、ツタヤで冒頭9分だけ無料レンタルするんですってね。だからなのか。
      • 葬式シーンも、親族でひっそりやれって言う故人の意思が全く尊重されてないし。ていうか葬式でハッピバースデートゥーユーはいくらなんでもエキセントリックすぎると思うんだよなー。
    • かくて悪いことばっかが思い出されるわけですが、見終わった時点では7点分の楽しさがあったんだよなー。やっぱり、インパクトある映像・大きな音といった劇場的な演出で楽しめてたんだろうな。後で冷静に考えると話的には何もない。でも見終わった時点ではなんだかんだ楽しめてた。
    • だわさんも言ってたけど、サマーである必要は全くないね。サマーなのはほぼ100%商業目的。
    • だわさんが3点とかいいだすのはよくわかる。細田守を愛してる人はこの進歩のなさにはガッカリするだろうね。
    • かくいう自分も時かけ大好きなわけですが、この映画を見てあまりガッカリしないことから、時かけが好きであって、細田守が好きという訳ではないということがはっきりした。
    • 初日の動員以上に1日あたりの動員数が増えることはないんじゃないかな。これがブログの口コミで大当たり!とかになったら絶望する。

私的視聴予定スケジュール

できるだけリアルタイムで見ようねー。
今期は豊作なんじゃないんですか。TMR随一の新世代アニオタ光彦さんも太鼓判を押していらっしゃいましたし。

みんなエヴァ信者

会合ではやはりエヴァが話題に上るわけですが、会合に来る人はまだマシとしても身の回りの人が全員エヴァ信者で怖いです。
普段あらゆる物・人を貶しまっているゲンゴローまでエヴァ信者だったときの絶望といったら……。いや、別にエヴァを特別視することは悪くないんだけど、あまりにも自分の回りはエヴァ信者だらけなんで…。自分以上の世代でエヴァ信者じゃない人とかD.C.a.k.a.石田の御前くらいじゃないすか?

ヱヴァ破

  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破庵野秀明/2009年
    • TMR会員13人で連れだって池袋の映画館で初回(8:00〜)を観賞。上映後は皆さん大興奮でした。個人的には……予想してたくらいの楽しさでした。
    • 良かったところ→おっぱい・おしりアニメなところ、ラブいところ(前半)、綾波が心を開いてるところ(ポカポカする)、BGM(ネタ)、予告編
      • 綾波が心を開いてるっていうのはかなり高ポイント。俺もポカポカした。綾波がデレる展開なんざ碇シンジ育成計画とかSSとかでさんざん既出やっちゅうねんという意見もあるかもしれませんが、やはり「正典」がメインヒロインルートを辿っているということに意味を見出だしたい。こういう正典重視の考えは古いのかね?
    • 良くなかったところ→マリのキャラが弱いところ、あらゆる背景を考慮せずに一本の映画として見たときストーリー展開がスムーズでないこと、シンジの鬱屈とした感じが弱まってるところ、予告編で釣ろうとしてるところ、あとアスカが式波になってるとこも
      • マリは、出来上がったヱヴァ破の中では確かに必要不可欠なキャラだったが*1、ヱヴァ序の続きの映画に絶対に必要なキャラだったと言われると疑問。パンフでもそれらしいこと言ってたけど、話題作りが最大の存在理由なのがなんとも残念なキャラだった。レイ・アスカの二人にマリを加えた三つ巴の関係を作ることで新劇場版独自の展開を作っていくのねーなるほどーとか思っていたけど、(破の時点では)そこまで重いキャラとして描かれてなくて勝手に期待外れ。
      • 「本編6点、予告編10点」的なことを言ってる人は釣られすぎです! 前回の予告の「月から飛来する〜」だって結局取って付けだったじゃん! 冷静になろう。……まあでも予告編の冬月の衣装は謎過ぎる。釣られざるを得ない。
    • 7点。次も2年後? まーたーあーうーひまでー♪

*1:そうは言っても活躍っぷりは微妙だったし(裏コード、ザ・ビースト(笑))、シンジ以外とのメインキャラとの絡みも無かったので中身スカスカ感は否めない。ただし造形はサイコウです。

ロシア革命アニメーション続き







タラソフのアニメ。「射撃場」もあがってるみたいです。
soviet propagandaで検索するとけっこう出るなー。金出して見に行った人間の立場は…。ロシアのプロパガンダアニメに興味ある人は下の動画がオススメくさいです。

ロシア革命アニメーション

  • ロシア革命アニメーション/オムニバス/1920s〜1970s
    • だわ、ばば、プイ各氏と渋谷のアップリンクXというサブカリーな映画館で。
    • プロパガンダとしてのいかがわしさがサイケな映像を通じて脳内に注がれる!というようなプログラムを期待してたけど、プロパガンダはそこまで過激ではなかった。資本主義者は皆殺シデース!くらいの攻撃的なものを期待してたので、その点ではあてが外れた感は否めない。
    • プロパガンダは内向けの啓発系が中心。少ない資本主義のバッシングも思ったよりやんやりしていて、「資本主義はこんなに退廃してるんだよ」という描き方。資本主義が退廃してるというのは資本主義社会の中でもある程度は危機意識として持たれているので、「株主」「射撃場」あたりは西側で作られたアニメとしても成立するんじゃないかしら。
    • 資本主義よりむしろファシズムが目の敵にされてた印象。ヒトラーが豚に戯画化されてたり露骨にバッシングしてた。「ファシストの軍靴に祖国を踏ませるな」!
    • サイケという面では「電化を進めよ」と「前進せよ、今がその時だ」あと強いて言えば「射撃場」。「前進せよ、今がその時だ」はポケモンショック多用しまくりで心臓止まるかと思いました。
    • ベストは「射撃場」。アニメももちろんだけど音楽が全作品の中で群を抜いて素晴らしかった。ガチガチ共産圏のアニメなのにこなれたフリージャズというのがまず驚きで、しかもただのBGMではなく、アニメの内容と展開を一致させつつ、フリージャズとしても成立させるという非常に高度な仕上がり。サントラを買うまであったが余裕がないので断念。あと「射撃場」にはかなり笑える演出があったが、具体的に書くとマジで放映中止に追い込まれかねないので書かない。劇場で確認してください。
    • イケメン革命詩人に捧げられた、「前進せよ、今がその時だ」も音楽が良かった。こっちはジャズじゃくてロック。音楽だけは資本主義っぽい。この2作はウラジーミル・タラソフという人の作品で、いずれもかなり質が高い。この人の作品が気軽にまとめて見れるようになるといいなあ。
    • 「百万長者」のストーリーが興味深いというかなんというか。「資産家の老婆が亡くなる→遺産は飼い犬に相続される→成り上がる飼い犬はついに上院議員に→悪銭って嫌ですね」ってこのお話オチてるの? 西側ではオチになり得ないことがオチになっているのが共産圏の(規範的)金銭感を反映しているということなんだろうけど、終わった瞬間はキツネにつままれた気でした。
    • 2500円分元はとれた。満足です。